電動ベッドの高さ調節機能を使いましょう!【vol.002】
施設、在宅に限らず、高さ調節機能を使ってないケースが多いんです。
友人に、特老の施設長をしているS氏がいるので
理由を訊いたことがあります。
【私】
「腰が痛いなんて言いながらさ、
なんで電動ベッドで高さ調節しないの?」
【S氏】
「ちゃんと使うように指導してるよ。
でもスタッフは全然使わないんだよ。」
S氏は、使わない理由を挙げました。
●ベッドの動きが遅い
●面倒だと思っている
●時間が惜しいので使っていられない
要するに、今までのやり方の方が速い
自分でかがんで介助した方が速い、と言います。
【私】
「そりゃあ~わかるけど
そもそも効率を上げるため、じゃないからね。」
ベッドの高さ調節機能は、効率を上げるための機能ではないのに
現場では、効率をもとに使う・使わないを判断しています。
高さ調節機能は
●介護される人の自立を支援する・促す
●ベッドと車いす間の移乗を容易にする
●介護する側の身体的負担を軽減する
ものです。
その方の残存能力を補いサポートするのが目的です。
特老スタッフも承知してはいるものの、してるかな?
現状は日常業務に忙殺されているようです。
それでも声を大にして言います。
ベッドの高さ調節機能を使いましょう!
使わないことで、介護する側の言い分は通ってますが
介護される側の利点は全く無視されています。
ちょっとベッドの高さが上がれば
自分で立てるのに
ちょっとベッドの高さが下がれば
自分で車いすからベッドに移れるのに
出来ることを介護する側が奪ってますよ。
電動ベッドにも改善の必要がありますね。
これは海外の介護事情に詳しい方から伺った話ですが
日本で流通している電動ベッドは動きが遅く、
高さ最高に上げてもまだ低い、そうです。
現在、国内ではP社のベッドが一番高く上がりますが
身長178cmの私が高さを最高にしても、
腰をかがめないといけなくなります。
私には低過ぎるなと思います。
安全面の配慮で、動きが遅い、高さがそれほど高くならない
のかも知れません。
現場の方が高さ調節を好んで使うような工夫も必要ですね。