車いすに丸1日座ってみるべし【vol.006】

介護・看護の仕事をしている方で
車いすに丸1日座っていた経験のある方はいないでしょう。

5分10分座った程度ではわかりません。
最低で丸1日座って、初めてわかります。

以前
車いすを椅子と思ってはいけない!を書きました。
なぜなのか、理由を書かせていただきました。

でも、座った体験のない人にいくら言っても響かない。
自分が体験していないことはわからない。
それが普通です。

11月7日の高齢者介護技能実践講座では
講師の権限で受講生全員に2時間、車いすに座って受講していただきます。
短い時間ですが、忘れられない貴重な体験になるでしょう。

車いすに座って姿勢を保つことがいかに大変なことか
車いすに座っている人は何を感じているか
体験してもらい、気付くチャンスを提供します。

もし、あなたの身近に車いすがある環境なら
自分の休日1日を車いすで過ごしてみて下さい。
私がごちゃごちゃ言う以上の事を学ぶでしょう。

これだけ言うのです。
当然、私は丸1日車いすに座った経験があります。

1日どころか、約1年間車いすを椅子にしてデスクワークをしていました。
少ない時で1日3時間、多い時で10時間座り続けていました。
トイレや、食事、休憩以外を除いては、です。

いました、なので現在は車いすを使っていません。
我慢できなくなって止めました。

いくら背筋を伸ばして座ろうとしても猫背になるので
背中が痛くなり、お尻が痛くなる。仕事に集中できない。

こんな物をお年寄りに使わせていたのか…。
深く反省しました。

でもね、止めた本当の理由は
お尻が痛いとか、姿勢が悪いとか、
そんな理由じゃなかったんです。

一番の理由は、大股を開くことが出来なかった事。

そんな理由で?
と思うでしょ

でもですね、これが結構辛いんです。

男だからかわかりませんが
座ってて脚を動かした時に大股を広げたくなるんです。

お尻のしびれを取るために
姿勢を変え、色々な恰好で座るからだと思うのですが
大股が開けなくて辛い思いをしました。

車いすのフレームで
脚が囲われているので股が開けない。
一種の抑制です。

イライラが頂点になり、
これじゃ仕事にならないので、止めました。

私自身この意外な原因にびっくりしています。

止めるとしたら
お尻の痛さに音を上げて、と予想していましたから。

お尻の痛さや姿勢の悪さは
慣れてしまえば意外と何でもなくなってる事に気付きました。
これって怖いですよね~。

お年寄りも同じような体験をして
今の状況に慣れきっているんだと思います。

勿論、こちら側も、全然知らないから何とも思わない。

技術やテクニックは大事。
しかし、それ以上に「心の在り方」が大事。

ケアは心配り。
目配り・耳配り・気配り・心配りの四配り
欲張りで行きましょう!

普通の椅子に座った時の心地良さと言ったら忘れられませんよ~。

やっぱりちゃんとした椅子が良い!

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