姿勢を整えることの意義は何か【vol.014】

正しい姿勢と言うのはありません。

便宜的に正しい姿勢と言うならば
その状況に最も適した姿勢を、正しい姿勢としたいと思います。

正しい姿勢をすることの意義・メリットは
教育現場では昔から言い続けられています。

「立腰」ですね。

座位姿勢の場合は、

骨盤を立てて坐骨で座る姿勢
背筋を伸ばし胸を張った姿勢、です。

この姿勢は緊張します。

絶えず身体の筋肉を働かせないと姿勢は保てません。
その意味でリラックスできない姿勢です。

■正しい姿勢の効果
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正しい姿勢は次のような気分にさせる効果があります。

・生き生きする
・自信がある
・健康的である
・明るい
・力強い
・晴れやか
・積極的
・若々しい
・快い
・陽気
・開放的

集中力が上がり、意欲的になり
学習能力が高まることが知られています。
また、子供たちは自分の姿勢を意識するようになると言います。

子供のうちに正しい姿勢を身に着けさせた方が良いのです。
身を美しくすると書いて「躾(しつけ)」とする意味がわかりますね。

特に注意すべきは顔の向きです。
顔は正面を向くか、上を向いた方が良い。

正しい姿勢でも顔が下を向いてるとこうした気分にはならず
正しくない姿勢をした時とほぼ同じ気分になります。

■正しくない姿勢の影響
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正しくない姿勢とはどんな姿勢か。

骨盤が後傾して坐骨と尾骨の3点で座っている姿勢
背中が曲がり猫背になってかがんでいる姿勢、です。

正しくない姿勢は次のような気分にさせます。

・生気がない
・自信がない
・不健康な
・暗い
・弱々しい
・愁いを帯びた
・消極的
・老けた
・不快な
・沈んだ
・抑圧的な

最も、この傾向が強いのは
正しくない姿勢で顔が下を向いている時です。

■正しい姿勢を整える意義とは
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このように姿勢と心には密接な関係性があり
正しい姿勢をする意義は心を正しくすること。
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にあります。

お年寄りの座位姿勢を見た時に
正しくない姿勢、多いですね。

シーティングを学んでいると
正しくない姿勢のもたらす悪影響を学びます。

・言葉がしゃべりにくくなる
・食べ物の飲み込みが悪くなる
・呼吸が浅くなる
・呼吸の一回換気量が減少する
・心臓の活動が弱くなる
・食欲がなくなる
・失禁し易くなる
・脚のしびれが出る
・脚がむくむ

身体だけ観てるとこんな影響しか挙がらず
心に与える影響を見逃してしまいます。

QOLの向上を願うのであれば
姿勢を正しくするように取り組んだ方が早い。

■姿勢を整える点ではシーティングもポジショニングも根底は同じ
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要介護者が筋力低下しても正しい姿勢がとれるように
どこをどのようにサポートするか、これがシーティングの肝です。

姿勢は座位姿勢ばかりではありません。
寝てる時間は長いのです。

自力で寝返り出来ない方は
寝てる姿勢の方が身体に影響します。

ポジショニングをして正しい寝姿勢が取れれば
自ずと座位姿勢も好転していくことがあります。

ポジショニングの肝も、どこをどのように支えるか、にあります。

シーティングとポジショニングは根底では同じであり
相互に影響しあうものです。

別々とせず、一つとして観ていきましょう!

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