介護用電動ベッドに1モーターや2モーターはいらない【vol.018】

電動ベッドには、大きく分けると
3モーター、2モーター、1モーターの3つのタイプがあります。

文字通り、搭載する電動モーターの数の違いで
出来る機能と出来ない機能の違いも現わしています。

今回は、電動ベッドに2モーターや1モーターはいらない!
についてまとめます。

●電動ベッドの3モーター、2モーター、1モーターって何?
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電動ベッドは、以下の3つの機能を持っています。

1)背上げ調節機能
上半身を起こしたり寝かせたり、一定の背上げ角度で保持したりする機能。

2)膝上げ調節機能
膝を上げたり下げたり、または脚を上げたり下げたりする機能。

3)高さ調節機能
床面の高さを上げたり下げたりする機能。

一般的には、

3つの機能全て使えるのが、3モーターベッド
1と3の機能を使えるのが、2モーターベッド
1だけ、または3だけの機能を使えるのが、1モーターベッド

と呼ばれています。

ただし、

2モーターベッドと1モーターベッドの場合、背上げ調節機能に関しては
連動して膝上げ機能が動かせるよう切り替えメカ機構を設けている
場合が多く見られます。

この方式は、膝上げだけを動かすことはできません。

●3つの機能の内、いらない機能はない!
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電動ベッドの3つの機能の内、
どの機能が必要で、どの機能がいらなか?と訊かれれば、

どの機能も必要。
いらない機能はない。

電動ベッドは3モーターベッドで良いんです。
2モーターベッドや1モーターベッドはいらない。

と、私は思います。

介護の程度が軽くても、重くても
背上げ調節、膝上げ調節、高さ調節は、どれも必要な機能です。

介護施設なら、全て3モーターベッドで揃えるのが正解。

2モーターでは対応できない方が出てしまいます。

機能が足りないためにスタッフの介護負担を重くしてないか、
あるいは、手持ちベッドの都合で3モーターベッドが必要な人に
2モーターベッドを使用し、状態を悪化させてないか、

気になります。

特に、ベッド上での姿勢保持を考える時、
膝上げ機能がないと困ります。

2モーターベッドでは、単独で膝上げ調節ができないので
役に立ちません。

日中は離床しているから3モーターベッドは必要ない。
2モーターベッドで十分。これは危ない考えです。
寝ている時間の姿勢をどう作るか、この観点を忘れています。

前回のメルマガ【vol.017】でも説明しましたが
高齢者に多い身体の特徴を考えると3モーターベッドの方が
寝姿勢のポジショニングをする上で望ましい。

では、

どうして2モーターベッドや1モーターベッドがあるのか?

私にはわかりません。
どこかの都合があるのでしょう。

電動ベッドは3モーターベッドだけでいい。

と、私は思います。

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