ゆりかもめ新型車両の座席を検証してきました【vol.131】
ゆりかもめの新型車両の椅子に座ると
お行儀よく座れる。
座面の角度を9度付けたことで
脚を前に投げ出して座る人が少なくなった。
お行儀よく座る乗客が増えた。
どうしてこうなるのか、
【vol.118】でシーティング的視点から考察してみました。
あの時は、実際に座ったことがない状態でした。
今回、東京出張しましたので
自分の身体で確認し、また
実際の乗客の様子を観察してきました。
今回は、そのレポートです。
▼脚を前に投げ出して座る乗客は少ないか?
多いか少ないかで訊かれると
分かりません(笑)
いるか、いないか、で言えば
足を投げ出して座っている乗客はいました。
▼座席に座れば、お行儀よく座れるのか?
私の座った感想から言いましょう。
私の身長だと足を投げ出すことも出来るし
浅く座って仙骨座りもできます。
座面角度の9度が感じられません。
これは、座席の寸法と
私の身体寸法がマッチしないのもそうだし、
座面のコントゥアーが座面角度9度を
台無しにしているように感じます。
詳しく説明しますね。
▼寸法のマッチングを比較します
【座席寸法】----【私の身体寸法】
前座高41cm---座位下腿長44cm(+3cm)
奥行47cm----座底長51cm(+4cm)
座幅45cm----肩幅52cm(+7cm)
⇒前座高は私には低すぎます。
3cmの遊びがある分
足は前に投げ出せます。
靴を履けば4~5cmの遊びになるので
十分に足を投げ出して座れました。
⇒奥行は丁度いいですね。
座面に深く座った時、
座面前端とふくらはぎの隙間が
5cm程度あるとイイんです。
だから私には合ってる。
⇒座幅45cmは私には狭すぎます。
一番幅のある肩幅で隣の人と接触しますから
肩幅52cmの私には肩身が狭すぎます(笑)
▼座面のコントゥアーが座面角度9度を台無しにしているように感じる
お尻を前にずらして浅く座ってみました。
骨盤は思ったより後傾しないんですね。
それに
角度が9度も付いているようには感じないんです。
もし平らな座面であったなら
9度の恩恵を感じられたはずです。
しかし、
実際は座面前後の高低差が
9度の傾斜を生んでいるだけのようです。
つまり、
基底となる面に9度の傾斜があるのではなく
平面の上にコントゥアーのある座面が乗った感じなのです。
これだと普通に車いすにコントゥアータイプの
クッションを敷いて座った感覚と変わりません。
コントゥアー自体もなだらかな曲面をしており
お尻を前に出しても大きく骨盤後傾しません。
私が感じた感覚はこれです。
今回の検証は
少し期待を裏切られた感のあるものとなりました。
しかしながら、それは
私と座席の寸法が合わなかっただけのことです。
最大公約数の寸法で作られる
公共の乗り物では仕方のないことです。
以前のボックス座席が無くなっただけでも
十分満足です^^