シーティング「背筋群と腹筋群」【vol.166】

シーティング第一章「人の身体のこと」第12回目です。
脊柱と骨盤に関わる6つの筋肉群は、

次のような「3つの対」として捉えましょう。
1)背筋群と腹筋群

2)股関節屈筋群と臀筋群

3)膝関節伸筋群とハムストリング

 

対になった筋肉群は、表と裏の関係にあります。

身体の表側にある筋肉群と裏側にある筋肉群です。

表裏の定義は、

脊柱と骨盤を基準にして

それより前にあるなら表側、後ろにあるなら裏側としてます。

 

これらの筋肉群が「ここ」と「ここ」の骨をつないでいるから
脊柱が伸展する。あるいは、屈曲する。

骨盤が前傾する。あるいは、後傾する。
力学的構造の理解を深めましょう。

 

今回のテーマは、「背筋群」と「腹筋群」です。
背筋群は身体の裏側にあり

腹筋群は身体の表側にあります。

二つは互いに作用し合いながら均衡を保ちつつ姿勢維持に貢献しています。
先ずは「背筋群」からいきます。

▼背筋群
背筋群の働きは、

重心を脊柱前にぶら下げているために

脱力すれば容易に前屈する脊柱を

後ろで常に引っ張り続けて伸展させることです。
臥位でもない限り

休むことなく常に働いています。
とてもスタミナがあり、筋力が強い。

 

背筋群の代表格は何といっても

脊柱起立筋(せきちゅうきりつきん)です。
脊柱起立筋もまた筋肉群の総称であり

棘筋(きょくきん)・最長筋(さいちょうきん)

腸肋筋(ちょうろっきん)の3つを指しています。

 

脊柱起立筋は脊柱の最も近くにあり

頭部・頚椎・胸椎・腰椎・仙骨・腸骨を

またぐようにつないています。
脊柱を真ん中にして
腸・最・棘・脊・棘・最・腸
肋・長・筋・柱・筋・長・肋
筋・筋・・・・・・・筋・筋
のように左右対称に付いています。
棘筋・最長筋・腸肋筋が

「どこ」と「どこ」をつないでいるか

こちらで確認してください。

背筋群

 

続いて「腹筋群」です。

▼腹筋群
腹筋群の働きは、

内臓を守ること。

後方に倒れようとする力に拮抗すること。

脊柱を前屈させることにあります。
ある程度バランスの取れた座位や立位では

背筋群が屈曲しやすい脊柱を引っ張っています。

腹筋群が働くのは

過伸展の時に前に戻そうと働く程度です。
普段から使われないので

筋力は弱くスタミナもありません。
鍛えれば割れた腹筋にもなりますが

怠ければ筋肉が伸びきってポッコリお腹になりやすい。

 

腹筋群の代表格は、

腹直筋(ふくちょくきん)と

外腹斜筋(がいふくしゃきん)と

内腹斜筋(ないふくしゃきん)の3つです。
それぞれ「どこ」と「どこ」をつないでいるか

こちらのイラストで確認してください。

腹筋群

 

以上、ここまでです。

次回は、

「股関節屈筋群」と「臀筋群」です。

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