ロホ・クッション(ロータイプ)シングルバルブ【ペルモビール】ROHO LOW Single Compartment
点で支えて体圧分散。空気圧調節式のエアクッション。
空気の袋(セル)が変形して、つぶれて、除圧・座位の安定を実現します。
比較的活動的な車いすユーザーにおすすめです。
■ぶどうが並んだ空気のクッション・ロホ(ROHO)
さくら
「ロホクッションって、ぶどうが一粒一粒お行儀良く並んでるみたいでキレイですね~。」
草野店長
「ぶどうの房みたいなのは『セル』って言うんだ。中に空気が入った袋だよ。セル同士は全部つながってて、複雑な形だけどこのクッションは一つの袋になってる。このバルブから中に空気を入れたり出したりするんだ。」
さくら
「一つの袋?これ全部一つにつながってるんですか?」
草野店長
「こっちを押すと・・・・・空気が動いてヒューッて音が聞こえて、そっち側が膨らんできたろ?」
さくら
「ホントだ―。面白ーい。こんな形のクッション、誰が考えたんですか?」
草野店長
「アメリカ人のロバート・H・グレーぺさんって人。ロホの創業者で1973年に発明したんだ。良く知らないけどロバート・HでロホROHOなんじゃないかな・・・?ロバートさんは電気技師なんだけど、病院の虚血性潰瘍や圧力の傷を癒すプロジェクトに参加したのがきっかけで、空気で体を浮かせる技術を発明したってロホのホームページに書いてあった。」
さくら
「虚血性潰瘍や圧力の傷って床ずれですね?」
草野店長
「そう。床ずれ。」
さくら
「空気で体圧分散をするんですね。どうしてこんな形になったのかな?」
■どうしてこんな形のクッションになったのか?
草野店長
「床ずれ治療って言うのがカギさ。床ずれができる要因を知ってるよね?いくつか言ってみて。」
さくら
「痩せてて、栄養が不足して、寝返りが打てなくて、硬い布団に寝てたりすると床ずれになりやすい。」
草野店長
「他には、身体の拘縮、むくみが有るか無いか、スキンケアの問題、湿潤管理、ズレの問題なんかがある。このセルの動きをよーく観てごらん。海藻みたいに揺れて動くよね。」
さくら
「これで身体のずれを吸収してるんですか?」
草野店長
「その通ーり。横方向の動きをセルが動いて吸収するんだ。これで身体に生じる皮膚のツッパリ感は和らぐよね。それと理由はまだあるよ。ヒントはね、何かをするために点で支える方法を取っているんだ。」
さくら
「わかった!コントゥアーさせるためだ。座った時にお尻のラインにピタッと沿うようにするためですね。空気圧が一定なのを利用してへこむ所はへこませて出っ張るとこは出っ張らせるため。コントゥアーさせるんだ!間違いない!」
草野店長
「・・・大、大正解。コントゥアーさせるためにわざわざ沢山のセルに分けたんだ。それで体圧が均等に分散されるんだ。」
さくら
「店長、ここからは私が説明しますね。
『コントゥアー』とは身体の曲面に沿っている、の意味。クッションに座った時に座骨の下は窪ませて、大腿部は膨らませる。こうすることが身体の自然なカーブに沿うことになる。セルは全部がつながっている一つの袋だから空気圧はどこでも同じ。つまり、臀部や大腿部に掛かる体重は分割されたセルによって均等に支えられ分散される。このように体圧分散に優れ、コントゥアーされた曲面が座位を安定させ、しかもセルが動いてずれの力を吸収するクッション、それがロホクッション。ですね!」
草野店長
「完璧!いつの間に勉強したんだい?」
さくら
「実は・・・閃いちゃったんです!休みの日に彼と家具屋さんに行ったんですね。二人でウォータベッドに寝てたら、販売員さんが来て説明してくれた体圧分散効果や、同じ水圧で支えてる、のと同じだ原理だって。水が空気になっただけだって。凄いでしょ!」
■ロータイプクッションはどんな人が使うクッションなの?
草野店長
「ロホクッションには、いろいろなタイプがあるけど、このロータイプはこんな人たち向きなんだ。
- 車いすを長い時間利用している人で
- 車いす走行中の振動や衝撃を緩和したい人、する必要のある人
- お尻の肉はふっくらとしてるけど、床ずれは予防しておきたい人
- 自分で座位姿勢を長い時間保てる人、など
お年寄りや活動的な車いすユーザーがいいと思う。脊髄損傷の人は、車いす走行中の振動・衝撃緩和のためにもこのクッションは効果的だと思う。」
■クッションの調節方法
さくら
「クッションは硬過ぎても柔らかすぎても期待する効果が損なわれますよね。適切な空気量は、どうやって判断するんですか?」
草野店長
「付属品として『取扱説明CD-ROM/DVD』があるから安心だよ。詳しく解説してくれる。
簡単だけど手順を説明するね。
- 先ず、ロホポンプをバルブにつないで、バルブの口を開けて空気を注入する。まだクッションに座っちゃダメだよ。
- クッションがふっくらと膨らんだら、バルブを閉め、ロホポンプを外す。パンパンにしてはダメ、適度に。
- クッションに座り、バルブを少し開いて、少しずつ空気を抜いていく。お尻が底付きしないように少しずつ空気を抜いていく。
- だんだんお尻が沈んで行く。底から2cm位の所まで沈んだらバルブを閉める。目安はセルの隙間から指を入れて、入らなければ沈ませ過ぎ、指が入って少し余裕がある位が丁度良い空気量。
以上だよ。一回調整したからって安心しちゃダメだよ。空気量は定期的にチェックが必要。黙ってても少しずつ空気は抜けていくし、バルブの閉めが甘かったり、穴が開くなどのトラブルで空気量が減ったりするからね。要注意だ。」
さくら
「店長・・・、私気になることがあるんですけど・・・、なんか当たってるような気が・・・。」
草野店長
「あれっ、いつの間にクッションに座ってたの?何が当たるって?」
さくら
「セルが・・・その・・・股間に当たってる気が・・・。」
草野店長
「あっ、ゴメン。そうか、言い忘れてた。クッションがコントゥアーされるから、女性の中にはセルがその・・・股間に当たって感じ悪いと言う人もいるんだ。ゴメン、言い忘れてたよ。」
さくら
「それ程でもないんですけど、少し気になっちゃいました。でもでも、座った感じはソフトで包まれてる~って感じが凄くします。これフォローになってます?」
草野店長
「たぶん。」
■ロホ(ROHO)ロータイプ・クッションの商品仕様
サイズバリエーション | ||
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| ||
商品番号 | 横幅×奥行×高さ | セル数(横×奥) |
- | 38×38×5.5cm | 8×8個 |
- | 38×43×5.5cm | 8×9個 |
- | 29×33×5.5cm | 6×7個 |
- | 33×33×5.5cm | 7×7個 |
- | 33×38×5.5cm | 7×8個 |
- | 43×43×5.5cm | 9×9個 |
重さ | 約850g(セル数8×8個にて) |
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素材 | 本体/耐失禁ネオプレンラバー100%、難燃性、ラテックス不使用 カバー/ナイロン、伸縮性 |
付属品 | ロホ空気入れポンプ一本 取扱説明CD-ROM/DVD一枚 |
さくら
「店長、『耐失禁』はおしっこに強いってことはわかりますけど、『ネオプレンラバー』?なんですか?」
草野店長
「うん。『ネオプレンラバー』はね、アメリカ、デュポン社が1930年に開発した合成ゴムのことで、『ネオプレン』は商品名だよ。耐候性、耐熱性、耐油性、耐薬品性が天然ゴムに比べると優れている素材。加工が簡単だからこんな複雑なセルの成形ができるんだね。他にはコンベアベルトとかウェットスーツに使用されているよ。」
さくら
「へぇーっ、店長詳しいですね~。」
草野店長
「お客さまだって疑問に思うはずだから色々調べたよ。それよりさ、さり気なく『ラテックス不使用』ってあるけど、何でわざわざ不使用って明記してるか、わかるかい?」
さくら
「えーっ・・・?『ラテックス』は枕やマットレスで使われている、天然ゴムを蒸して発砲・成形した素材で、そのラテックスを使ってないってことですよね。
何でわざわざ明記する必要あるんだろう・・・?」
草野店長
「ここで言うラテックスはゴムの樹液なんかに含まれているタンパク質のことを言ってる。
ラテックスアレルギーって知ってる?」
さくら
「知ってますよ。ゴム製品に触れたりすると発疹が出たり、痒くなったりするんですよね。
私の友だちが看護師してるんですけどラテックスアレルギーだって言ってました。」
草野店長
「ラテックスはアレルギーの原因になる。ラテックスアレルギーは医療従事者や患者さんに多いんだ。ゴム手袋だとか、ラテックスが残留したゴム製品に触れる頻度が多いせいだろうね。」
さくら
「あっ!わかっちゃった!だからラテックス不使用なんですね。」
草野店長
「(笑)さすが!ロホクッションを使う方はずっとクッションに触れてるわけだからアレルギーに配慮してる。」
さくら
「今のことメーカーさんのカタログに書いてありました・・・?」
草野店長
「見当たらないね。関係者では当たり前、書かなくたって知ってる、ってとこじゃないか?でも、お客様は知らない方もいらっしゃる。そこんとこは、こっちでフォローしないと。」
■クリーニングの方法
- 柔らかいスポンジやタオル、プラスチック毛ブラシで洗ってください。洗剤は液体洗濯用洗剤で構いません。完全にすすぎ、タオルで水気を拭き取り、吊り下げて乾燥させます。
■消毒の方法
- 塩素系漂白剤に10分間浸した後、完全にすすぎ乾燥させてください。
■取扱い注意事項
- 表と裏、前と後ろの向きを正しく使用してください。
- 専用のクッションカバーを掛けて使用してください。ビニール袋をかぶせて使用したり、伸縮性のない生地のカバーをかぶせたりして使用しないでください。クッションの機能が損なわれます。
- ご使用中は定期的に空気漏れがないか確認してください。空気調節バルブの緩みがないか、クッションのふくらみは十分か、確認してください。
- クッションを過度に膨らませないでください。クッションの機能が損なわれるだけでなく、この状態で座り続けると破裂の危険があります。
- 尖ったものや、鋭利な物で傷つけないよう注意してください。破れや空気漏れの原因になります。
- 火気の近くに置かないでください。また、クッションを火気に近づけて温めたりしないでください。難燃性のネオプレンラバーと言えど、高温により変質したり溶けたりします。
- 空気調整バルブを持ってクッションを動かしたり、持ち運んだりしないでください。破損の原因になります。
- クッションに人が座ったままで、クッションを引っ張ったりしないでください。破れの原因になります。
- 気温が低温下の時、クッションが硬く感じられる事があります。そのような時は、ご使用前にクッション本体を40度程度の温水に浸けて十分柔らかくしてから使用することができます。
- クッションを水中で浮輪代わりに使用しないでください。
- オゾンガス消毒は行わないでください。素材が変質・劣化し、破損・破れの原因となります。
■保証期間は2年。だけど万一、破損したらどうすればいい?
- ご購入から2年間は保証期間です。
この期間内の故障修理については、お客様の使い方に原因がある場合を除き、無償となります。2年の保証期間を過ぎた場合は、全ての修理は有償となります。 - 空気漏れがしたり、破れたり、穴が空いたりした場合は、当店にご連絡の上クッションをお送りください。クッションが届き次第、修理が可能か、費用・お預かりする日数等、見積もりの上ご連絡いたします。
