バリライト・ストレータスシートクッション【ユーキトレーディング】
座位の安定を求めるアクティブユーザーに。
バリライトのエッセンスをシンプル化したモデル。
あなたのお尻に合わせてクッション座面を型取ります。
ストレータスに座って空気を抜けば、誰でも簡単にコントゥアー座面が作れます。アンカーはありませんが代わりにポメルが骨盤の前滑りを予防します。座位が安定していて、お尻に骨突出部のない、活動的な方向きの車いす用シートクッションです。座骨や尾骨の骨突出のある方は、より高度のコントゥアー調節ができるクッションをお選びください。本体保証期間は2年。
※コントゥアーとは、車いすシーティング用語。英語のコントゥアー【contour】=「身体の曲面に合っている」、座面のこと。
※アンカーとは、船の錨(いかり)のこと。車いすシーティング用語では、坐骨結節前に形成される「くさび」のことを指します。私はよく「土手」と表現するのですが、堤防のように小高い山を作って、骨盤の前方への動き出しを止めるのが役割です。目的は、お尻と太ももに掛かる体圧を分散し、フィット感を良くし、痛みの軽減、床ずれの予防するためです。骨盤後傾を抑えて脊柱の屈曲を予防することにも寄与します。
※ポメルとは、英語の【pommel】=「馬の鞍の前方に付いた突起したゲンコツの様な形状の部分」のこと。ストレータスでは、股の間にできる膨らみ部分を指しています。
■クッションを調節するとこんな形になります!
実際のクッションがこれ!カバーを外しています。
左が調節前、右が調節後の状態です。
このように、ストレータスは簡易的なコントゥアーが作れます。
臀部と大腿部の高低差を作ったり、アンカー形成はできませんが、代わりに股間に「ポメル」を設けて、骨盤の前滑りを抑える働きを代用しています。右の状態から、バルブを全開すると、自然に空気を吸い込み、しばらくすると左の状態に戻ります。このクッションは、空気を出したり・入れたりして何度でも調節ができます。
■座面をコントゥアーする3つのメリット
- フィット感が良くなり、掛け心地が安楽で快適になる。
- お尻の収まりが良くなり、横ぶれや前ずれしにくい。
- 圧を受ける面積が広がることで体圧分散の効果が高まる。
これらの効果により快適な座位環境を提供します。
■ストレータスを使用すると、どんな効果が見込める?
- 座位姿勢が安定する。
- 車いす走行中の路面から伝わる振動・衝撃を素早く吸収して、疲れを軽減する。
- 軽いので取扱いが楽になる。
■どのような人向きのクッションか
コントゥアーのメリットを活用して座位環境を良くしたいと願う車いすユーザーが対象です。
- 脊髄損傷の方
- 活動的な車いすユーザー
- 座位を安定させたい方
- 快適な掛け心地を求める方
- 車いす走行中の振動・衝撃を和らげたい方
■コントゥアーの調節方法

- バルブを開けてクッションが膨らむのを待ち、十分に膨らんだらバルブを閉めます。
- クッションに座り、バルブを少し緩めると、空気が抜け始め、お尻がだんだん沈んでいきます。
- お尻が底面から2cm辺りまで沈んだらバルブを閉めます。これで調節完了です。
再調節は、手順1に戻ってやり直します。
これでコントゥアー座面が出来上がりです。
バルブをどのタイミングで閉じればコントゥアーとして良い状態かについて、メーカー推奨の調節では、坐骨とクッション底のクリアランスを1~2cm取ること、としています。空気の抜き過ぎによる「底付き」予防のためです。微調節しながらコントゥアーの具合を確かめてください。
■コントゥアー作りの仕組み
クッション本体の構造は、スポンジ状のフォームを伸縮性ナイロン生地で被って密閉し、空気を抜く・入れるためのバルブを設けています。バルブを開けてクッションに座ると、体重で中の空気が自然と抜けクッションは圧縮されます。あるタイミングでバルブを閉め本体を密閉すると、クッション座面は座った人のお尻を型取ったような形を維持し続けます。
コントゥアーが作れる理由は中材の硬さが異なる2種のフォームの組み合わせにあります。中の空気を抜いていく時に、柔らかいフォームの方がより圧縮されるのを利用して、沈み込みに高低差をつくり、お尻の形に沿う曲面を形成します。中材の構造を次に示します。
フォームはAが柔らかく、Bは硬いものを使用しています。
クッションに座った時、柔らかいフォームAは臀部と大腿部を受け、沈み込みが深くなります。
■振動・衝撃を素早く吸収⇒疲れを軽減
車いすで走行中、身体に伝わる振動・揺れは疲労感を増大させること言われています。快適な車いすの座位環境を整える上で、クッションがどれだけ路面からの振動を吸収するかは大事な要素です。
ストレータスは、コントゥアー後のクッション材フォームが圧縮された状態にあり、常に押し返そうとするエネルギーを持ちながら形を整えています。このように圧縮されている素材に振動が加わると、素早く振動を吸収する特性があります。この特性により、路面から伝わる振動は、フォームに吸収され、すぐに揺れを収めてくれます。
■軽量化⇒取扱いが楽
市販のクッションで、ストレータスと同等の機能を持つクッションは重量が1Kgを超えるのが普通です。理由は、使用する素材自体が重いことと、特殊な調節機構を有するためです。そのため、クッションを車いすから外したり取り付けたりする時の取扱いが大変でした。ストレータスの重さは、座幅40×奥行40で770gと軽量化。クッション着脱の取扱いが楽になりました。
■車いすへの取り付け方
【クッションの向き、前後、表面と底面】
クッションには向きがあります。これを間違えるとクッションの機能が損なわれますので注意してください。以下に前後、表面と底面を示します。
【車いすへの取り付け方】
クッションは、カバーに表示された「FRONT」を前、滑り止め加工が施してある面を下にして、クッション後部が車いすの背もたれに当たるように置きます。
クッションの横幅と奥行き、車いすの座幅と座面奥行き、これらの寸法を合わせて使用してください。
クッションを車いす座面上にしっかり固定したい時は、オス側ベルクロ(=マジックテープ)を3ヶ所、車いす座面に取り付けてください。座面がスリングシートならベルクロを縫いつけて、プレート式座面ならベルクロをテープで張り付けてください。クッションカバーの下面にはメス側ベルクロが3ヶ所付いていますので、これでしっかり固定できます。
バルブを左前角にすることもできます。
カバーを開けて本体を取り出し裏表を反転してカバーを取り付けてください。本体は裏表どちらでも使用できます。
※ストレータス・クッションの使用により、アームサポート、バックサポート、フットサポート等の調節が必要になるかも知れません。使用する車いすは、これらの調節可能なタイプをご使用になることをおすすめいたします。
■通気性・蒸れに配慮したカバー
クッション本体は、防水のナイロン生地を使用しているため、ご使用時の蒸れに対する配慮が欠かせません。
ストレータス専用クッションカバーは表地に通気性のあるメッシュ生地を使い、更に、表地の裏側に網状フォームを貼り、本体ナイロン生地との間に空気が流動する隙間を取っています。
■商品仕様
サイズバリエーション | |
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商品コード番号 | 横幅×奥行×高さ |
1-58830 | 45×45×7.5cm |
2-58630 | 45×40×7.5cm |
3-56830 | 40×45×7.5cm |
4-56630 | 40×40×7.5cm |
5-54630 | 35×40×7.5cm |
6-54430 | 35×35×7.5cm |
7-52430 | 30×35×7.5cm |
8-52230 | 30×30×7.5cm |
9-57730 | 43×43×7.5cm |
重さ | 約770g(商品コード4-56630で計測) |
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素材 | 【本体】中材/特殊フォーム、生地/ナイロン(防水加工) 【カバー】表地/ポリエステル、表地裏/網状フォーム 底面/ビニール(ノンスリップ加工)、側面/ナイロン |
生産国 | USA |
■クリーニング方法
クッション 本体 |
注意していただきたいこと。
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カバー |
注意していただきたいこと。 カバー内側には通気性確保のための薄いスポンジが接着してあります。強い力で洗うと剥がれたり、破れたりします。やさしく洗ってください。 |
■消毒方法
ご家庭で消毒をするのであれば、以下の方法をおすすめいたします。
- 水で10%に薄めた液体タイプの家庭用塩素系漂白剤にクリーニングが済んだクッションを10分間浸します。
- 十分にすすいだ後、タオル等で水気を拭き取ります。
- 日陰で自然乾燥してください。
熱・スチームによる殺菌は、しないでください。
■取扱い注意事項
- カバーを掛けずに本体を裸のまま使用することは絶対に避けてください。クッションが滑りやすくなります。また、車いすのねじ頭等でカバーに傷をつけたり、穴を開ける可能性があります。
- 前後・表裏の向きを守って使用してください。
- 複数人で座らないでください。
- 専用クッションカバーを掛けて使用してください。ビニール袋をかぶせて使用したり、伸縮性のない生地のカバーをかぶせたりして使用しないでください。クッションの機能が損なわれます。
- ご使用中は定期的に空気漏れがないか確認してください。バルブの緩みがないか、クッションのふくらみは十分か、確認してください。
- 尖ったものや、鋭利な物で傷つけないよう注意してください。破れや空気漏れの原因になります。
- 火気の近くに置かないでください。また、クッションを火気に近づけて温めたりしないでください。高温により変質したり溶けたりします。
- バルブを持ってクッションを動かしたり、持ち運んだりしないでください。破損の原因になります。
- クッションに人が座ったままで、クッションを引っ張ったりしないでください。破れの原因になります。
- クッションを使用していてもプッシュアップによる除圧を定期的に行ってください。
■保証期間は2年。だけど万一、破損したらどうすればいい?
- ご購入から2年間は保証期間です。
この期間内の故障修理については、お客様の使い方に原因がある場合を除き、無償となります。2年の保証期間を過ぎた場合は、全ての修理は有償となります。 - 空気漏れがしたり、破れたり、穴が空いたりした場合は、当店にご連絡の上クッションをお送りください。クッションが届き次第、修理が可能か、費用・お預かりする日数等、見積もりの上ご連絡いたします。
