ソファ選びのポイント【vol.129】

シーティング的視点で

身の回りにある「椅子」を観る

8回目です。

今回は、「リビングソファ」を取り上げます。

リビングソファには大きく二つのタイプがあります。

一つは、お客様を迎えるための応接用ソファ。

もう一つは、家族がくつろぐためのソファ。

二つは、使う目的が違うので

ソファに求める機能もまた違います。

どんなシーンで使いたいか

どのように座りたいか

これがはっきりしていると

ソファを選ぶポイントが見えますね。

▼お客様を迎えるための応接用ソファ

この用途のソファには

踏ん反り返ったり

脚を広げた座り方は似合いません。

ある意味よそいきな空間ですよね。

長い時間座る必要はなく

短い時間だけかしこまった正座に近い姿勢で

座れればいいんです。

正座の姿勢は

90-90-90の姿勢です。

絵にするとこんな感じの座位姿勢。

○頭





│ 股関節90度

▽───┐
骨盤  │膝関節90度


└─足首90度

この姿勢で座れるソファを選ぶなら

配慮すべきポイントはこれです。

・座面高が高いもの。

・座角度が小さいもの。

・座面奥行きが浅めのもの。

・クッションが固めのもの。

・背もたれの高さが低いもの。

・背もたれの角度が立っているもの。

これらは

かしこまった姿勢で座るために必要な要素です。

快適性はそれほど必要ありません。

これと真逆のソファを選ぶと

スカートをはいた女性のお客様は

落ち着いて座っていられませんよ。

スカートの中が相手に見えやしないか

気が気ではいられませんからね(笑)

応接用のソファは

お客様目線で選ぶ必要があります。

▼家族がくつろぐためのソファ

この用途のソファには、

かしこまった座り方は窮屈です。

むしろ

踏ん反り返ったり、脚を広げたり

砕けた座り方をしたいものです。

TVやDVDを観たり、ゲームをしたり

本を読んだり、お酒を飲んだり、うたた寝したり

リラックスして、くつろいで座りたいはずです。

快適に座れることを求められます。

そういう座り方がしたければ

選ぶ上でのポイントはこれ。

・座面高が低いもの。

かかとが膝より前に投げ出せること。

・座角度が大きいもの。

お尻が座面深く座れるし

骨盤の前滑りが起こりにくい。

・座面奥行きが深いもの。

骨盤が後傾する分、奥行きが要ります。

ふくらはぎが座面の前端に触れない程度の奥行き。

・クッションが柔らかいのもの。

快適さは体圧分散性の良さとある程度比例します。

・背もたれの高さが高いもの。

頭のサポートが出来る高さ。

でないと首周りの筋緊張が解けません。

・背もたれの角度が寝ているもの。

臥位に近いほど姿勢は安定します。

ただ、これにも限度があります。

視線が正面を向くのが辛いと感じる

背もたれ角度はNGです。

「リラックスしてくつろいで座る」には

背もたれが最も影響します。

どんな背もたれだと良いか、

次回メルマガvol.130でまとめますね^^

しかし、

一つのソファにピッタリ当てはまるのは

家族の誰か一人です。

みんな体格が違いますからね。

購入決定権者の鶴の一声で決まる。

そんなものです(笑)

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