タイヤと走行面が車いす走行性に与える影響【vol.192】

接地面積が大きくなると進みにくい

車いすが軽くスイスイ進むか
重たくてなかなか進みにくいかは
走行面とタイヤの接地面積が影響します。

接地面積が大きくなると
車いすは重たくてなかなか進みにくなります。

理由は

接地面積が大きくなると
タイヤと走行面の摩擦が大きくなるからです。

摩擦は
タイヤが転がるエネルギーを奪い消費します。

だから

摩擦が大きくなるほど
タイヤは転がりを持続しにくくなる。
漕いだ時に重たく感じる車いすになります。

接地面積に影響する要因

接地面積が大きくなる主な要因はこちら。

  • タイヤの素材
  • タイヤの弾性
  • タイヤの空気圧
  • 走行面の状態

です。

接地面積が大きくなるケースはこちら。

  • 素材が柔らかい
  • 弾性が弱い
  • 空気圧が低い
  • 走行面が柔らかい

このような条件下では
重たくてなかなか進みにくい車いすになります。

接地面積が小さくなるケースはこちら。

  • 素材が固い
  • 弾性が強い
  • 空気圧が高い
  • 走行面が固い

このような条件下なら
軽くスイスイ進む車いすになります。

※弾性とは、
素材の反発力が大きいか、小さいかです。

弾性が強い=反発力が大きい。
弾性が弱い=反発力が小さい。

反発力が大きいと
加重が掛かっても形が変わりにくいので
接地面積は小さくなります。

反発力が小さいと
加重で形が押しつぶされ接地面積が大きくなります。

タイヤの役目

タイヤの一番の役目は
転がって車いすの移動させること。

それ以外に
走行面から受ける衝撃を緩和する役目があります。

車いすには
自動車のような
衝撃吸収のスプリングはありませんので

タイヤそのものの柔らかさが
衝撃吸収の役目も担っています。

軽くスイスイ漕げる車いすにするために

  • 固い素材
  • 強い弾性
  • 高い空気圧

のタイヤを選択すると

走行面の凸凹で
ガタガタと振動が身体に伝わり
乗り心地の悪い車いすになります。

ユーザーがどんな環境で車いすを利用するかに合わせ
タイヤの素材・弾性・空気圧を選択しましょう。

今回のまとめ

車いすが軽くスイスイ転がる条件は

  • 素材が固い
  • 弾性が強い
  • 空気圧が高い
  • 走行面が固い

逆だと
重たくてなかなか進みにくい車いすになります。

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