床ずれナースを使ったら汗ビッショリ【vol.073】
前回の内容に関係してお話しします。
床ずれを予防して、蒸れを改善する
厚みの薄ーいマットがあるんですね。
商品名を床ずれナースって言うんですが
マットと言うよりベッドパットに近いですね。
●床ずれナースを使ったら汗でビッショリ
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去年の夏に
厚み2cmの床ずれナースを買っていただいたお客様から
こんなことを言われたんです。
「うちの父が病院で床ずれナースを使ったら
背中にビッショリ汗かいて…
看護師さんに訊いたら
このマットのせいじゃないの?、と言われたんです。
どうなんでしょうか…。」
んー。
正直わからないとお答えしたんです。
と言うのも
あんなに濡れてた背中が
床ずれナースを使ったら蒸れなくなった
と言うお声を沢山いただいていたからです。
蒸れが改善されれは
背中が濡れるようなこともないと思うんだが…。
●蒸れは改善するが吸水性は…
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床ずれナースを知らない方のために説明しますね。
床ずれナースは
メッシュ素材で立体構造のパッドでして
ヘチマの乾燥させた奴の柔らかい物
と思っていただけるといいです。
素材の名称は「旭化成のフュージョン」といいます。
クッション性が良く、通気性があり
床ずれの予防になるし、蒸れも改善されるマットなんです。
このマットを使ってビッショリの汗をかく
どうしても納得いかなかったんです。
通気性があるから蒸れは少なくなってると思う。
ただ、素材は吸水性はそれほどないので
汗を十分吸ってくれない。
その分パジャマがビッショリ濡れるのかもな。
だから
余計に汗をかくようになったのか?
分からない。
季節が変わって
こんなやり取りを忘れかけてたんですね。
で、前回の内容です。
●滞留した空気層のせい?
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体と空気の間に境界層ができると
熱の伝わり方がわるくなる。
床ずれナースを敷いて寝れば
マットレスと体の間に隙間ができます。
この隙間は滞留した
流動性の少ない空気層があります。
寝返りすらできない状態の方が
使用しているのですから
空気に動きが無くなる。
この薄い空気層
湿気は逃がしてくれますが
体温を冷やしてくれるかと言うとそうではない。
空気層が断熱層として働けば
体の熱がこもってしまうかもしれません。
としたら、体温を下げようと汗をかく?
それで、ビッショリ濡れる?
十分あり得る話です。
確認しようがないのですが
多分当たってる気がするんです。
●ポンプで中の空気を入れ替えるマットレスがある
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こんなマットレスがあるんです。
マットレスの中に
蜂の巣みたいなハニカム構造をしたものが入ってて
中空なんです。
足元にポンプが付いてまして
中の空気を排出する仕組みになってる。
マットがヒンヤリしてて
とても涼しいと大流行したマットです。
私は使ったことはありません。
なので確証はありません^^
それでも
空気に流動性を持たせれば
境界層がなくって熱が伝わりやすくなる。
予想が付きます。
常に新しい空気と触れるようにしているおかげで
体の熱が空気に伝わりやすくなるでしょう。
これが無いから
汗をかいて体温を下げようとする。
看護師さんの見当は当たっているんだと思います。
先程の、足元にポンプが付いたマットレス
ハニカム構造の芯材がもっと柔らかいものなら
高齢者の床ずれ予防マットとして使えるんだけどなー。
ちょっと変えたら
凄い福祉用具に化けるかも^^