見つめてスイッチONの『アイスイッチ』【vol.115】

今日も五体満足に生きてることが奇跡なんです。

そんなことを私たちは忘れて生活していますね。

明日も今日の延長にあると思ってる。

人生、いつ何があるか分かりません。

それが現実です。

今ですね、

四肢麻痺のお客様と関わっています。

交通事故で頚髄C4を損傷し

首から下が全く動かない、感覚もない

そんな状態の方です。

今は病院に入院中で、

来春に退院し在宅療養に移る予定。

10月半ばに病院にうかがい

ご本人にもお会いしています。

で、ご家族から在宅に戻った時のこと

色々と相談を受けています。

どんな福祉用具を揃えたらいいか。

どの用具が良いのか。

その一つに

ナースコールがありまして。

今は、頭を動かしてスイッチに触れ

ナースコールを作動させる特殊なスイッチを

枕元に設置しています。

これも課題があって

体位変換をする度にスイッチの位置を

調節しないといけない。

右側臥位の時はスイッチを右側に置いて

左側臥位の時はスイッチを左側に移動しないといけない。

でないと、スイッチが押せないんですね。

ところが、

介助スタッフの設置の仕方はまちまちで

スイッチが押しずらい時があるそうなんです。

ご本人は、これがすごい恐怖だとおっしゃいます。

ナースコールで呼びたい時って

痰が絡むので吸引をして欲しい時なんですね。

吸引してもらわないと息苦しいんです。

でも、なかなかスイッチが押せない。

このまま窒息死するのではないか、

そんな恐怖をいつも感じているんです。

そのお話しを伺って

「動かさなくて済むスイッチ、ないのかな?」

そんなことを思っていたんです。

で、家に戻ってから

10月に行った国際福祉機器展でもらってきた

資料を探したんですよ。

見つめるだけでスイッチが入る

そんな装置が展示してあったよな、と。

それが株式会社エンファシスさんの

『アイスイッチ』と言う商品です。

見つめるだけでスイッチがON・OFFできるなんて

凄い装置だなと思って。

ただ、まだ試作の段階で発売してないとのことで

資料だけもらってきてたんです。

アイスイッチは、どこも触ることなく

ON・OFFの切り替えができる

「非接触型スイッチ」と呼ばれるスイツチです。

外観はルービックキューブより一回り小ぶりな立方体で

正面中央にカメラがあります。

このカメラをじっと見つめると

センサーが感知して信号を出して

スイッチのON・OFFをする仕組み。

アイスイツチの写真はこちらです。

アイスイッチとナースコール連動デモ

これと既存のナースコールがマッチすれば

使えるはず。

で、メーカーさんに試作機の貸し出しをお願いして

使用を検討しているナースコールと

アイスイッチのマッチングテストを行いました。

結果はバッチリ!

ちゃんと動作することが確認できました。

担当の方に相馬までご足労いただいて

セッティングから技術的な説明を受け

私の質問にもお答えいただいて

ホント有り難いです。

こんなに凄い装置なのに

国際福祉機器展での反応はイマイチだったらしいです。

「商品の良さが伝わってないからですよ。」

担当の方に、そう言っときました(笑)

ただ、製品化までに課題も多い。

顔認識をさせる初期設定に時間がかかる。

真っ暗な状況でちゃんと反応しない。

暗くても反応するとのことですが

試作機は反応感度が良くない。

このような不安定な動作は

発売までに改善をお願いしました。

もし、動作しなかったりしたら命に関わります。

やっぱり機械的なスイッチの方が安心かな?

そんな思いもよぎります。

ご家族に今の課題を正直にお話ししたら、

「それならアイスイッチを2つ設置したらどうですか?

一つが動作しなかったらもう一つの方で出来ませんか?」

なるほど!

それは有りかも知れません(笑)

この一言で、アイスイッチ2個の

ナースコールシステム案が決定となりました。

今あるスイッチって

手で入れることを前提にして設計されてます。

だから手が使えない人のことは

全く考えてないですよ。

中にはセンサーで感知するスイッチもあるにはある。

蛇口とか、トイレの後の水を流すとか。

まだまだほんのの一部ですよね。

アイスイッチのようなスイッチこそ

バリアフリー的発想だと思うんですね。

見つめるだけで家電を動かしたり止めたりできたら

良いですよね。

そんな日が来るのも近い気がします^^

益々太っちゃうかな(笑)

アイスイッチの詳細はこちら

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