夢のみずうみ村は再現性のある仕組みを作った【vol.086】

前回のキーワード、覚えてますか?

「バリア・アリー」

「ワンステップ・ワングッズ」

「引き算の介護」

「ユーメ」

でしたね。

夢のみずうみ村の取り組みが

これらのキーワードに現れています。

このデイに通うお年寄りが

どうして元気なのか

キーワードを紐解きながら説明します。

▼バリア・アリー

普通はバリア・フリーですね。

障壁は無くしたほうが良いが、バリアフリー。

障壁はそのまま在って良いが、バリアアリー。

代表の藤原さんはこう言います。

「バリアフリーは、生活することをより狭める。

箱入り高齢者を作ってしまう。」

社会の現実はいたるところバリアだらけ

そうした状況下でも動けるようにすることこそ

本当に必要なことではないか。

と言うのです。

確かに、危ないからと言って

何でもかんでも障壁を遠ざけることが

よりできなくさせているんですね。

何だか子育てに似てますね^^

▼ワンステップ・ワングッズ

手すりは付けない

その代り、一歩踏み出すごとに

何かしら寄りかかる物を、複数置く

これが「ワンステップ・ワングッズ」

番組内ではなぜ手すりを付けないかまで

突っ込んで訊いてなかったですが

藤原さんの著書を読むと

手すりを頼りにする歩行姿勢は

正しい歩行の妨げになる。

とありました。

手すりを頼りにして歩く人の歩行姿勢をよーく観ると

顔がうつむき加減で上体が前傾します。

この姿勢が常態化することは避けるべきだ

と言うのです。

▼引き算の介護

出来ることには手を貸さない。

出来ないことに手を貸す。

介護をしない介護、これが「引き算の介護」

足すか引くかの見極めをするのが介護。

観察力が要りますね^^

介護職の人ってお世話を焼き過ぎ。

出来ることを奪わないようにってこと。

奪ってばかりいると本当にできなくなっちゃうよ。

本当に子育てと一緒ですね(笑)

親が口や手を出し過ぎる。

だけどそれが母親の自己満足感を高めるらしい。

介護の現場も女性の職場ですよね。

だから、手を出しちゃうんでしょうね。

ても、それっても、あなたのためよと言いながら

自己満足なんだってこと、気付きましょうね^^

▼ユーメ

ユーメは、施設内でしか使えないお金の単位。

円やドルと一緒。

デイのアクティビティは常時200種類用意されていて

それを利用するにはお金を払う仕組みになっている。

本当のお金じゃなくてユーメで支払う。

当然、ユーメを稼がないとならない。

稼ぐ方法は、

リハビリの目標をクリアするともらえるとか

ゲーム大会で得点するとか

マージャンやルーレットなんかもある

賭博でしょ、これ。

だけど、利用者さんは実にイキイキと楽しそう。

引き出したいのはこれですよね。

こんなに素晴らしい仕組みを立ち上げて

効果も出しているのに経営的には苦しい。

要介護度が改善すればするほど

デイの収入は下がるんですから。

導入に二の足を踏むのも仕方ないですね。

番組の最後の方では

夢のみずうみ村直営の食堂の取り組みが紹介されていました。

ビュッフェスタイルの食堂は

希望するデイ利用者が交代で働けるようになってる。

社会性を保つこと、

人の役に立ってると実感してもらうこと

働いて収入を得る喜びを

ここで提供しているんですね。

2005年にはこれはなかったな。

面白いこと考えますね。

結局は「生きがい」を持つこと、作ること

それをどう引き出すかですね。

誰もが分かってる。

だけどそれを実行できる人は少ないですね。

ほとんどの人が

良い施設観てきた。

だけどうちではムリ…かな…

で終わってる。多分。

夢のみずうみ村は再現性のある仕組みで

上手く引き出していますよね。

だけど、仕組みを働かすのは結局、人。

代表の藤原さんが

フランチャイズ施設の視察に行って

「引き算が足らない」と責任者に言ってたように

介護をしない介護の精神を

どこまでスタッフに浸透できるか

これがカギになりますね。

あなたなら、どんな仕組みを作りますか?

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