今、目の前にあることをしっかりやるだけだ【vol.087】
さあ、ザックジャパン23人が決まりました。
サッカーの話ですよ。
6月に迫ったブラジルワールドカップ代表選手のね。
後から動画で発表記者会見を観て
ザッケローニ監督の受け答えにとても共感しました。
管理職はどうあるべきか、
職業を超えた普遍的なものがあります。
ザッケローニ監督の答えは終始、同じでしたね。
・ユーティリティーのある選手を選んだ。
・同じ実力の二人なら若手を起用した。
・チームの輪を大切に選んだ。
この3つでした。
▼ユーティリティーのある選手を選んだ。
一人で二つ以上のポジションが出来る
ユーティリティーがある選手ばかりを集めれば
ケガのために選手交代をするにしても
1対1の交代でなく
1対5とか7とかに選択肢が増えますね。
限られた人数でしか参加できない訳ですから
選手人の一人のコンディションのばらつきを考えれば
監督としてそうするのは当然です。
私はこれしかできません、と言う人は
チーム編成から外れてしまうのは仕方ない。
こうした状況では選びにくいと言うだけのこと。
選手の能力とは関係ない。
▼同じ実力の二人なら若手を起用した。
南米ブラジル、暑い、移動距離が半端ない
これらを考えれば若手起用は当然、と言いながら
選手同士の相性も考えているはずですね。
今回サプライズ選出のFW大久保嘉人選手(31)
香川選手とは仲がいいようですね。
それにJリーグで得点王として結果を出してる
それにお父さんを亡くし
ワールドカップに掛ける思いの強さを感じますね。
こうした思いの強さ、いざと言う時
必要とされます。
▼チームの輪を大切に選んだ。
ここのところはじっくり書きたいと思います。
監督が会社の社長で、選手が社員と考えると
監督の言葉はとても普遍的だ
と思いながら観てました。
日本代表チームと言う会社は
大会でよい成績を上げたいわけですよね。
あわよくば優勝したい、と思っている。
でも、それは他の会社
出場各国のチームも同じこと。
ザッケローニ監督とすれば
もっと優秀な選手(社員)が欲しいと
本音では思っているはずです。
叶うことなら世界中から優秀な人材連れてきて
日本代表選手(社員)にしたいはず。
でも、そんなことできませんよね(笑)
出来ることは限られています。
会社もおんなじですね。
優秀な社員が入ってこないかな…
なんて待ってたって仕方ない。
来ないんですから(笑)
監督として出来ることは限られている。
・今できることをする。
・選手のコンディションをベストにして大会に臨む。
・チームが100%のパフォーマンスが発揮できるようにする。
今いる選手に最大限の力を発揮してもらうこと
できる環境を整えてあげること
それが監督の最大の仕事である。
ザッケローニ監督は何度も口にしてましたね。
ない物ねだりしない。
今ある資源を活用する。
逆に受け取れば
ほとんどの代表チームが
大会で100%の力を出し切れずに敗れている
と言うことでしょう。
歴然とした力の差はあります。
それを一年やそこらで埋めようがないんです。
埋められるものがあるとすれば
優秀な選手を他国から連れてくることではなくて
今いる選手全員の力をフルに発揮してもらうこと。
先ずは自分たちが
100%のパフォーマンスをすること。
試合の勝ち負けは「結果」でしかないんです。
千里の道も一歩から
相手の実力が上で
相手も100%のパフォーマンスを発揮したら
そりゃ、勝てなくても仕方ない。
あなたは、
優秀な社員が欲しいな~
出来る部下が欲しいな~
なんて言ってませんか?
(笑)
「チームの輪」と言うことで言うと
監督の考えに賛同できない選手は
いるだけでチームのマイナスになります。
イングランドのプレミアリーグで
マンUが今シーズン低迷しました。
前年度チャンピオンチームが、です。
いくら監督が変わったからとは言え
どう見てもおかしい。
一部には、公然と監督批判をする選手がいた
とマスコミが報じています。
解任されたモイーズ監督は
自分の思い描くチームがあったけど
理解して実行してくれる選手に
恵まれなかったのかもしれません。
どんなに一流のチームでも
監督と同じイメージが持てなければ
勝てるわけがないのは当然です。
会社もまったく同じ。
最後に
記者会見のやり取りを一つ紹介します。
─記者質問
監督の夢は何でしょうか?
─ザッケローニ監督
夢を見るのは目をつぶってる(寝てる)時だけ
監督の私は、今
目の前にあることをしっかりやるだけだ。