眠りの質の観点からマットレス選定してるか【vol.032】

介護が必要になったら、ではなく
健康に過ごせている時から考えていないと
いざ介護の時にマットレスの役割を見落としてしまいます。

今回は、マットレスを単なる介護の道具ではなく
眠りのための寝具として捉えて選定してるか、について取り上げます。

●人生の約半分は睡っている
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人生の1/3から半分は睡眠に費やしていると言われます。

半分も寝てるなんてもったいないですよね。
だからと言ってゼロにはできません。

睡眠は起きて活動するために必要不可欠な時間です。

適度な睡眠時間を摂った方が
日中の活動効率も上がるのが普通です。
睡眠不足は、生活の質全体を低下させますね。

睡眠は、身体のメンテナンスの時間。
休息時間であり、補修のための時間です。
女性にとって睡眠不足はお肌の大敵ですよね^^

こんなことは誰でも知っていること、当たり前のことです。

●人生の半分を費やすにふさわしい寝具ですか?
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では、お訊きします。
自分の睡眠の道具・寝具にどれだけお金を掛けていますか?

どうでしょう…。
人生の半分を費やすにふさわしい寝具ですか?

介護施設・病院さんは眠りの質を考えてマットレスを導入してますか?
こんなに固いマットレスで、高齢者や病人は大丈夫でしょうか…。

●実際、介護施設・病院さんのマットレスは固すぎます。
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さて、話を施設・病院さんのベッドに戻して
実際、マットレスが固すぎる、と思います。

施設・病院さんのマットレスに掛けられた
シーツを剥いで見てみて下さい。

マットレスにベッドパッドが敷かれ
シーツでくるんでメイキングされています。

床ずれのある方、発生リスクの高い方は
予防マットレスを使用していますが、それ以外の人は
固いマットにパッドだけのクッション性の悪い寝具に寝ています。

固いマットレスが良い、と言うか、
柔らかいマットレスはダメと言われる理由に
寝返りしにくくなるから、動きずらくなるから、と言うのがあります。

度を越して柔らかいマットは確かにそうです。
高齢者のできる動きさえできなくしてしまう可能性があります。

だからと言ってこんな固いマットレスを選ぶのもどうかと思います。
これでは床ずれができやすくなる上、快適な睡眠も得られないでしょう。

程良い柔らかさのマットレスが必要です。

●なぜこのような固いマットレスが導入されるのでしょう。
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一番の理由は購入金額が抑えられるからです。
大量生産し市場に出しているので価格が安い。

それに、

電動ベッドの購入では、同じメーカーさんのマットレスを同時購入なら
マットレスの価格が非課税になるのも理由の一つです。
(ただし、ベッドの横幅が1m未満の条件が付きます。)

他社にどんなに好ましいマットレスがあっても
メーカーさん違いで購入するとマットレスの価格に課税されてしまいます。

ベッドメーカーさんはベッド専門、
マットレスメーカーさんはマット専門の場合が多く
一社で二つを賄えるメーカーさんがないことも背景にあります。

こうした理由から、ある電動ベッドを購入すると
当たり前にベッドと同じメーカーさんの、あるマットレスが付いてくる
ようになります。

●在宅介護用にレンタルされているマットレスはどんな状況か
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福祉用具のレンタル業者さんも
電動ベッドをメーカーさんから購入する立場としては
施設・病院さんと変わりなく
電動ベッドと共に貸し出すマットレスに同じ状況が見られます。

本来、電動ベッドのレンタル料金は、
ベッド本体の料金と、マットレスや柵などの付属品の料金が
別に料金設定されています。

なので、その方に合ったマットレスが選べるようになっています。

選べるはずなのですが、

セット料金と称してレンタル料金を安価に設定し
施設・病院さんと同じ固すぎるマットレスを組み合わせている業者さんもいます。

この方がレンタル業者さんにとって都合が良いからです。

ところが、介護保険で電動ベッドをレンタルする高齢者に
このような固いマットレスを提供すること自体がそぐわない。

エアマットレスを使用せざるを得なくなった方の場合は
ベースとなるマットレスにエアマットレスを重ねて敷く仕様のものがあり
その場合、この固いマットレスを合わせるのは妥当でしょう。

そうではないなら、こんな固いマットレスを勧めるのはどうかしている。
別のマットレスを勧めるのが本当です。

自社の都合ではなく、利用者さんの都合を優先して
マットレス選定のアドバイスをしてくれる業者さんであって欲しいですね。

施設・病院さんには、そろそろマットレスの買い替え時、
近近、施設の増床工事を控え、ベッドとマットレスを買い足すなど、
こんな時が、マットレスを見直してみるベストタイミングです。

是非、眠りの質の観点からマットレスを選定してみてください。

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