座面で座っているのか。背もたれで座っているのか。【vol.027】

座位姿勢の話です。

筋肉の力を抜いて、リラックスしても
姿勢が崩れることなく座っていられる、

快適とか安楽だと感じるのは、そんな時です。

体幹が前屈することなく自然に伸展している。
過度にのけ反ったりせず、背骨がきれいなS字カーブを描いている。

脱力した状態で、です。

背もたれの良し悪しが、座位姿勢を決定付けると言って良いですね。
それほど重要なのが背もたれです。

座っていて快適と感じる椅子は
背もたれが人間工学的配慮をした形状で
フィット感が抜群に良い。

人間工学的配慮とは、
寄りかかった時に脊柱の自然なカーブを実現し、
体幹が左右に傾くことなく中央で安定、
背中にかかる体圧を分散する三次元の接地面をしている。

と言うことでしょう。

私たちの生活を見渡せば、
椅子と言う椅子のほとんどで、背もたれへの配慮がされています。

車の運転席シート、座椅子、リビングソファー、

オフィスチェアーに至っては、芸術作品?かと思うような
デザインの物まであります。

ダイニングチェアーだって、最近の物は
背もたれにクッションが付いたタイプが多く販売されています。

このように長い時間、快適に座るためには
背もたれがいかに重要か、を感じています。

それは、高齢者や障害のある方なら尚更です。

車いすは椅子ではない!と以前のメルマガで書きました。
椅子ではないので、背もたれに配慮する必要がないと言えば
身も蓋もありませんが、

車いすを椅子代わりに使用しているから
色々な座面クッションが販売され、利用されているのですから
背もたれ用クッションがもう少し種類があると良いですね。

少ないですよね。

くつろいだ座位のキープを可能にしているのは
間違いなく背もたれの力です。

どんなに座面が優れていても
背もたれがダメな椅子は座っていて心地良くありません。

こんなことを2008年頃からずーっと考えていて
「背中で座る」をキーワードに表現するようになりました。

座位って背中を安定させることで維持出来てるんだよなぁ…、
背中で座っているんだよ…、うん…。

話は飛びますが、

普通の車いすの掛け心地を良くする方法で
とっておきの方法がありますのでご紹介します。

ホームセンターさんでも、家具屋さんでも良いので
市販の座椅子で幅が40cmのコンパクトな物を求めて
(背もたれがカチカチと音を立てて段階的に角度が変えられるやつです。)
自分好みに背もたれを調節して、車いすに乗っけて座って見て下さい。

掛け心地がとっても快適になります。

欲を言えば、乗っける車いすは
肘掛けの高さが調整出来ると良いですね。
座面高が変わり、見かけの肘掛高が低くなるので…。

車いすを椅子代わりに使用しているなら
4,000円以内で出来る掛け心地改善策としてお試しの価値ありです。
勿論、座位姿勢の安定にも効果的。

興味のある方はお試しください。

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