バンク法で30度側臥位の支持面AとBを作る【vol.150】
30度側臥位を支える
支持面Aと支持面Bの作り方、第2回目です。
先ず、
途中から読み始めた方のために
支持面AとBの確認をします。
支持面Aは、背中側を支持する面
支持面Bは、体側、脇腹を支持する面です。
ここまで、説明の便宜上、
身体を三つに分け説明します、と言いました。
1)お尻から上の体幹まで
2)お尻から下の足まで
3)頭部と上肢
前回の第一回目は、
1)お尻から上の体幹まで
を説明しています。
支持面Bを作る方法は二つあって
1)60度の角度の付いたクッションを当てる
2)マットレスの下に詰め物をして土手を作る
の方法があります。
その内、1番の説明をしました。
今回は、その続きで
2番の「マットレスの下に詰め物をして土手を作る」
を説明します。
私が「バンク法」と呼んでいる方法です。
▼65X120cmのバスタオルを用意してください
バスタオルのサイズは大体これくらいですね。
多少サイズが違っても大丈夫です^^
これを4つ折りします。
長手を2回折りたたみます。
65X30cmのサイズになりましたね。
これを丸めます。
30cmを円柱の高さにして巻いてください。
きつすぎず、ゆるすぎずの程度に巻きます。
これで直径12~13cm、高さ30cmの円柱ができます。
これを3本準備します。
いよいよマットレスへ挿入です。
この段階では仰臥位のままです。
バンク法の肝は
丸めたバスタオルの挿入位置と挿入の深さにあります。
先ず、挿入する位置から説明します。
▼丸めたバスタオルの挿入位置
挿入の位置は、身体を支持する位置です。
鉄則は骨格に当てる、骨格をささえる、です。
胸郭、骨盤、大転子が当たる箇所に挿入します。
肩には当てません。
胸郭で一つ、
骨盤と大転子で一つ挿入します。
もう一つは下肢の下に挿入します。
今は、お尻から上の体幹までの話なので
この一つは今回は説明しません。
お尻から下の足までの回に説明します。
続いて、挿入の深さです。
▼丸めたバスタオルの挿入の深さ
まだ身体は仰臥位のままです。
ここでは深く挿入し過ぎないように注意します。
身体を30度傾けると
身体が転がって位置がずれますので
そのズレ分を考慮して浅く挿入します。
30度傾けた後からでも修正できますので
神経質になる必要はありません^^
下側になる腕を胸の上に乗せてください。
胸郭にマットレスが当たりやすくするためです。
次にマットレスを手でめくります。
胸郭に軽く当たる程度に曲げてください。
この状態のまま
マットレスの下に丸めたバスタオルを差し入れます。
脇の下から脇腹にかけて当てます。
肩の下にはバスタオルを入れないでください。
マットレスの裏に軽く当たる程度までで十分。
深く押し込まないでください。
出来たらマットレスを戻します。
マットレスの端がめくれ上がった状態になります。
骨盤と大転子も同じ要領で挿入します。
以上が出来たら身体を30度傾けます。
すると体が回転して
バスタオルの上に乗るくらいまで移動してきます。
マットレスの端もまくれ上がってきます。
そして次に背中側の支持面Aを作ります。
(ここは前回説明済みなのでカットです)
支持面Aも出来上がったら
圧抜きしながらの確認に入ります。
▼圧抜きで支持面AとBを整える
圧抜き介助で
支持面AとBのでき具合、
マットレスの当たり具合の確認します。
確認の要点は、
・支持面が身体にフィットしているか
・体圧分散が均等になっているか
・身体が捻じれたり曲がったりしてないか
です。
圧抜きすれば
手の入りにくい個所のあるなし
手が簡単にはいる箇所のあるなしから
支持面の良し悪しの判断が付きますよね^^
身体の捻じれや曲がりは見た目で確認できますね。
ここでバスタオルの微調整をします。
当てる位置、挿入の深さ、形状です。
丸めたバスタオルは骨格の形に添うように調整します。
直線的に当てるより、曲げてあげることで
フィット感は高まります。
寝ている方と意思の疎通ができるなら
直接、寝心地を訊いて確認しましょう。
バンク法はどこでも使える方法ではありません。
身体の支持としては向かない箇所もあります。
それでも
マットレスの機能を活かさない手はないですよね^^
バンク法の要点は
わくわく直観TVの動画でも少しだけ説明しています。
是非、ご確認下さい。